今日は思わずリスペクトした方がいました。

 

家の近所にとても大人しい小型犬を飼っているお婆さんがいて、散歩中に私とさくらの姿を見つけると必ず寄って来て、犬同士の交流と称して長話を始めます。

感じが良い方ではありますが、いかんせん話が長い。笑

しかも、会話がしたいと言うよりただ話を聞いてもらいたいだけみたいで、私は会うと挨拶をして、その後はひたすらうなずきながら話を聞くことになるのが常です。

こうしてこれまで何度も話を聞いてきた私ですが、どうもこのお婆さんの話の内容のつじつまが合わないと言いますか、度々違和感を感じていたんですね。

例えば、

「 私もう少しで80歳よぉ~ 」 と言うのに 「 今日は大学生の娘が帰ってくるのよ。そして明日の夕方に帰るのよ。 」 なんてことを言うのですが、もう少しで80歳で娘さんが大学生?まさか60歳近くで出産されたワケでは無いだろうし、もしかしたら、再婚されてご主人の連れ子さんなのか?とか疑問ですし。

「 家は都内にあるんだけど、今はこっち(埼玉)に住んでいるのよ。 」とか「 海外旅行は色んな所に行ったのよ。 」 とちょっとセレブ的な事を言うのだけど、失礼ですが正直、いつも髪はぼさぼさな感じだし、上等な服を着ている感じでも無ければ、毛玉がいっぱいついてずっと着ているような服で、セレブって感じではなさそうに見えるし。

そんな感じで、どこまでが本当なのか?少し誇張して話されているのかな?なんて思いながらずっと話を聞いてきました。

いつも話したい事だけ話されるお婆さんで、もしも話し相手が私ではなくておしゃべり好きな方だったら「何でですか?」「どうしてですか?」と悪気も無くサラリとネホリハホリ聞くのかもしれないけれど、私は私で上記の様な疑問を持っても聞かない(聞けない)で黙って話を聞いているだけなので、疑問は疑問のままずっと解決することはなく、もう何年もずっと謎の多い話を聞き続けてきたのです。笑

ところがです。

今日も昼の散歩の時にこのお婆さんに会い、いつものように話を聞いていて 「 今日も大学生の娘が帰ってくるのよ。 」 と謎の話を始められたので、私はいつものように 「 そうですか~(^^) 」 なんて黙って話を聞いていたのです。

すると今日は、ここからお婆さんがこれまで聞いたことが無かった話をポツリポツリと話はじめられました。( ↓ 実際はもっと長い話でしたが、ポイントの所をかいつまんで書きます。)

「 私ね、子供を6人も育てたのよ。ほんと大変だったわよ~。それにさ、その中の1人の娘がガンになって34歳で死んじゃってさ。小さい子供3人残して死んじゃったから、3人を引き取ってさ。子育てするために仕事なんてしてらんなかったから、都内の店も閉めて、機械も全部売って、東京の家は賃貸で人に貸して、今こっちに住んでるわけね。旦那が死んでからは、私1人でみん~なを大学へ行かせて大変だったわよぉ。でもさ、一番下の大学生の子が就職も決まって来年卒業だから、やっと私も肩の荷が下りるのよ。卒業したら一緒に暮らしたいとか言うんだけど、どうせおさんどんやらされるだけで大変だし私ももう少しで80だから、一緒に暮らさないで一人で東京に戻ろうかと思ってるのよ。そんで、これまで子育てのために色々がまんしてきたけど、友達と旅行クラブみたいな所に入ってまた旅行へ行ったり、髪もセットしたりさ、しようと思うのよ。もう・・・いいわよねぇ? 」

なんて私に問いかけてきたのです。

この話で、これまで謎のまま聞き続けてきたお婆さんの話が一気に私の中でつながったのです。

どうして80歳近くにして大学生の娘と言うのか。

どうして東京に家があると言っていたのか。

どうして髪型も服装も生活感がある感じだったのか。

話し半分で聞いていたお婆さんの話は全て、本当に本当のことだったのです。

子供6人、さらに孫を3人、合計9人も立派に育て上げられたなんて、どれだけ大変なことだったか。

「 もう・・・いいわよね? 」 なんて問いかけられた私は思わず 「 もう十分じゃないですか(^^)もうほんと、十分だと思いますよ。お孫さんたちも幸せですね。これからはご自分のために好きな事をされたらイイと思いますよ。ね!ね! 」 と迷うことなく答えてしまいました。

今まで知らなかった事とは言え、不思議なお婆さんと思っていた私、思わず反省。

そしてこの近所のお婆さんを、今日からリスペクトです!